TEL.0247-62-1250福島県田村郡三春町貝山字泉沢100-1

理事長所信


玄葉俊行
所信  Take Action;More Unique,Relationship Advance
【はじめに】
「世界一短い小説」として多く取り上げられる、アーネスト・ヘミングウェイの「Forsale;babyshoes,never worn.(売ります、赤ちゃん用の靴、未使用)」この短い物語は、わずか6語で感情的なストーリーを伝えており、読者に多くの解釈を促すことで、短いながらも深い感情や背景を想像させる力を持っています。この内容は各々の目的により、解釈が異なります。未使用の赤ちゃん用の靴を売ることは多くの手段の一つであり、目的となってしまってはいけないのです。JCの先輩から学んだ中で「JCメンバーは徹底した目的主義によって自問自答し、手法を考え、実際に行動し自然に成長していく」がありました。
「Take Action;More Unique,Relationships Advance.」
「行動」「唯一無二(ユニークさ)」「関係の進展」こそがJC活動の基本であり、目指すべき理想の姿だと考えます。また青年会議所は単年度制となり、毎年組織を改正しながら地域課題に向き合ってきました。その活動・運動の中で大切な指標となるのがスローガンだと捉えています。2025年度のスローガンの頭文字を繋げると「TAMURA」となり、メンバーの今の活動がどの位置にあるのかを確認するために、運動へ展開するための共通言語となるように構成しています。

【成長しあえる仲間づくり】
幼少期から、活発な少年だった私はJリーグ開幕と同時にサッカーを始め、様々な経験をさせていただきました。戦術理解やメタ認知能力が必要とされるサッカーは、チームや監督が変わると全く違う役割を求められます。勝利を勝ち取り、次のステージへのステップアップをするために、自身の特徴を最大限発揮することやチームメイトとの化学反応が起きることで新しい自分の可能性や成長を実感することができました。
田村青年会議所への近年の入会者は自身や企業の成長や地域の発展を求めて入会しています。私は自身の成長を求めて入会した1人であり、相対的に成長を求める入会が多いです。
私は、JC活動を続け、多くの機会と修練を経験することで、地域や他者に対して何ができるかを考える力が身に付きました。何よりも苦楽をともにしたから得ることのできたかけがえのない友情を築くことができます。JC三信条「修練」「奉仕」「友情」を実体感でき、かつての青春時代に似た感覚を今も味わうことができています。
青年会議所は多種多様な業種の人財が集まり、様々な価値観を知ることができます。時には意見が食い違い、衝突することもありますが、この地域を想い、持続可能な社会の実現に向けて活動を続けることで、必ず分かり合えることができます。
2025年度の田村青年会議所は正会員17名から活動をスタートします。成長しあえる仲間づくりは我々の存在価値の一つです。

【ダイバーシティたむらへ向けたまちづくり】
私は中学生の長男、4歳の次男、3歳の長女と妻の5人家族です。妻は出産後、子育てに専念しておりましたが、長女が3歳になるタイミングで再就職しました。子育てをしながら家事、育児、日々の仕事を卒なく行う妻には頭が下がりますし、とても真似ができないほど効率的な毎日の生活を送っている姿には脱帽です。
女性の社会進出は、経済や社会全体に対して多くのポジティブな効果をもたらします。柔軟であり、多様な視点やスキルを業務内に持ち込むことで、新しいアイデアや解決策が生まれることが多く、キャリアを重ねていく女性も珍しくありません。一方で私のような仕事人間にとっては、妻が子育てと家事のほとんどを担い、家庭からのバックアップがあるからこそ現在の活動を行うことができます。
また、LGBTQ+の認知が広がり、性の多様性の理解が進んでいます。これらは個人の幸福感によって価値観は異なります。しかし、田村圏ですべての人の価値観を受け入れることが実現できているかと問われると、道半ばのように感じます。それらが高まると、ダイバーシティ社会が進んでいくことで笑顔あふれる田村圏の創造へ繋がると私は考えます。

【世代を越えた愛郷心が共鳴するひとづくり】
高校卒業後、13年間地元を離れ、東京•名古屋•大阪と様々な地域で各地のイベントへの参加や、地元の人たちからその地域の歴史や地元愛を直接聞くことができました。それと同時に故郷への想いも膨らみ、帰郷を考えましたが、自身のキャリアを積み上げていくと、退職への弊害が強くなることや、地元にはどのような企業があり、自分自身のキャリアを活かせる仕事があるのかを知る術が少なく、実現まで5年を費やしました。
若者の凱旋は地域に活力を与えます。また故郷に戻ると、離れている間も帰る場所を維持してくれていた地元の方への感謝の想いが溢れます。様々な地域の人の愛郷心を体感することで私自身の視野が広がりました。その経験が、故郷への愛郷心を醸成させ、故郷への想いを強めます。そして、その想いを次の世代へ繋いでいかなければなりません。
我々には福島県内外、さらには世界各国との繋がりがあります。それぞれが田村圏の唯一無二の宝であり、次世代を担う、青少年育成に活用しない理由はありません。青年会議所だからこそ、インパクトを与え続けることで愛郷心を養う義務があります。

【連携を拡げる組織づくり】
日本のマーケティングや経営戦略の専門家である神田昌典氏の著書「インパクトカンパニー成熟企業を再成長させる、シンプルな処方箋」内に記載がある世代間の価値観についての一例に、「ポケモン世代」があります。思考は10歳前後に何にはまっていたかに大きく左右されるということ唱えており、「ポケモン世代」とは、1990年代後半から2000年代にかけて子ども時代を過ごした人々が該当します。デジタル技術の進化とともにゲームやSNSなどを通じたコミュニケーションが当たり前になっています。また、グローバルな視野を持つことも特徴です。この観点から、現在の青年会議所メンバーの多くは自らの勝利追及よりも、仲間と力を合わせて成長しながら、進化していく方が好ましいと考えます。
地域課題を解決するためには、我々の想いに共感する行政や、他の地域団体を含めた官民一体の心合わせをすることが重要であると考えます。それぞれがこの地域に住み暮らす人たちの生活がより良くなることを目的に各々が活動しています。「どこの団体がやる」「どの地域が担当する」ではなく、垣根を越えた組織づくりが必要です。

【さいごに】
学生時代はスポーツを通じてライバルでもあり、友人でもある仲間達との友情を育むことができました。社会人になり、生命保険業を生業としながら、3人の子宝に恵まれ、子育て世代ど真ん中の38歳です。ごく平凡な生命保険外交員が、JCIバッヂを付けるだけで、多くの方と意見交換をすることができる。そして、多くの仲間に支えていただきながら、友情を育みました。私にはいつも素晴らしい出会いがあり、多くの仲間に支えていただいたからこそ、現在があり、この仲間たちとなら心踊る未来を創造できると確信しています。
2024年度は17年振りに福島ブロック協議会主催による福島ブロック大会を主管する貴重な一年となりました。また、同日には、3ヵ年計画で事業立案をした「たむら愛郷祭」を開催し、間違いなくこの地域にインパクトを残すことができました。さらに、メンバーそれぞれが事業開催に向け、役割を全うし、意見を出し合い、成長を実感し、かけがえのない友情を育むことができました。田村青年会議所が創立してから43年間、先輩方から受け継がれている「田村は一つ」を体現したと考えております。大きな目標を達成し、今まで以上に地域の方々からの期待を感じております。
2025年度は行動することを基本に、青年らしい発想から、共鳴する仲間を増やしていくことをメンバー全員で意識しながら、1年間、一意専心取り組んでまいります。

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